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これは8年前に設計した実家マンションの計画です。スケルトン(躯体の状態)で購入し、インフィルを新たに設計しました。
当時は京都から戻ってきたばかりで、まだ自分の設計の方向性などは全く判らない状態でしたが、迷わず抽象的な和室を作ってみたいと考えたことを思い出します。 リビング部分と連続する壁と天井は純白の塗装とした上で、天井に控えを取らない鴨居を受ける朱色の自立壁、リビングに対する飾棚となる黒御影石の床の間、藍いろの布貼りの襖、琉球畳と縁甲板などのコンポジションを検討しています。この和室の窓から取りこまれた西日の光は、自立壁に反射してリビングを薄い朱色に染め上げます。 「半木庵」という名称は帰札直前に住んでいた京都の地名にちなんだものです。 |