さて５月２４日、お三方に自宅＝途上の家を見て頂きました。空間とその生活スタイルについて身に余るご評価を頂き、とても嬉しかったことを覚えています。特筆すべきはマネージャーが、なんとトヨタMR−Sの青のオープンで登場したこと。オープンカー好きに悪い人はいないという私の持論（笑）に鑑みて、ついついニヤリとしてしまったのでした。しかも所長代理はオレンジのフェアレディZを購入しようかどうか迷われている御様子。まさに恐れ入りましたというほかありませんでした。それにしてもまさかこの訪問が、私に仕事を依頼することを正式に決断される契機になろうとは！今考えるとこれも本当にタイミングが良かったなぁと思います。偶然の積み重ねという一層違うレベルでの因果を感じずにはいられません。

そして５月２８日、とうとう第一回目のプレゼンテーションを行うに至ったのです。その時のスケッチに書いた「お客様のゾーンを街側に配置する」「螺旋階段によって２階と３階を繋ぐ」「ファサードにルーバーを設置して奥まで光を届ける」というイメージはほぼ了承していただきました。（そしてそれはほとんどそのまま実際に具現化されています）
それから先行計画には無かった大開口サッシ、螺旋階段、ルーバーの金額的な裏付けをとって工事費の概算を提出しました。しかし残念ながら予算を５％オーバー…「やっぱりこの位掛かるのは仕方ないですね。けれども面白そうなので是非このアイデアで」という所長代理の有難いお言葉に、これは何としてでも実現しなければと背筋がピンと張ったのでした。