Studio Sinfonica
 
  ARCHITECTURE

TRANS BLD
顛末記 [収斂編 vol.4]

床はこれらの各要素を支えつつ際立たせるため、また反射を抑制するために黒のカーペットタイルを敷き詰めました。2階奥や3階の各室はこのイメージを踏襲しつつ、わざと照度を落した暗い廊下、木を基調とした所長室、バーのようなスケルトンの総務室など、それぞれちょっとした工夫を凝らしてみました。(特に総務室は施工中、マネージャーと僕の「趣味の部屋」と呼ばれていました)
とにかく内装の施工を急いでいただきながら、間接照明を多用した照明計画、原マネージャー作のビル名サインの設置、原色の長尺シート(いわゆる床材です)を使った各室サインの作成など細かな(とても楽しい!)最終仕上と、マイナートラブルの調整(これが結構大変でしたが…)を経て、無事引越しまでに工事を完了することができました。伊藤所長はじめ板垣建設の方々、本当にご苦労様でした。
何だか仕上材の説明が主になってしまいましたが、こうして改めて考えてみると今回のテーマはあくまで光だったことに気付かされます。僭越ながらTRANS BLD.の名付け親にならさせて頂きました。コンセプトシートにも書きましたがこの名前には建築的に「光の変換装置=TRANS」であることが表れていると同時に、オーナーサイドの運営姿勢が投影されています。
ここにTRANSという前置詞に表象される場が顕れました。



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